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寒地土木研究所の研究成果から冬期道路に特有の現象について解説します。冬道の運転にお役立て下さい。 |
気温が低く、風速が8m/s以上になると、雪面の雪が目の高さ以上に吹き上げられるようになり、これを高い地吹雪と呼びます。高い地吹雪では、乗用車の目線の高さ1.2mを越えて雪が舞うようになるので、ドライバーの視界を奪い、厳しい視程障害を及ぼす場合があります。 |
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逆に風速がそれほど強くない場合には、飛雪は雪面付近の低い位置を這うように飛び、これを低い地吹雪と呼びます。低い地吹雪では必ずしも視程障害となりませんが、路側の雪山(雪堤)が高いと、そこから吹き出す飛雪がドライバーの目線に達するので、視程障害となります。降雪量が多く路側の雪山(雪堤)が高くなっているときには、風があまり強くなくても視界不良に注意が必要です。 |
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風がなく雪が降っていなくても、大型車が巻き上げる雪煙によって視界が一瞬にして奪われることがあります。大型車の追い越しよる雪煙では、一瞬のうちにホワイトアウトの状態となり、不意をつかれることもあります。降雪直後で道路上に新雪が積もっている場合には、対向車や追い越し時の雪煙に注意が必要です。 |
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【参考資料】福澤義文、吹雪による視程障害のリスクポテンシャルに関する研究、2002.3、北海道開発土木研究所報告第118号 |
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